先日、絵葉書で徽宗の『聴琴圖』を紹介しましたが、
中国古典の連環画『西廂記』の中にこんな絵がありました。
どんなお話かと言いますと...
山西省のある名寺院でめぐり合った旅の書生張珙 (ちょうきょう) と宰相の遺児崔鶯鶯 (さいおうおう) が,鶯鶯の侍女紅娘のはからいで幾多の曲折ののち結ばれる物語。
この絵は紹介の中の「幾多の曲折」の中の一つ、
鶯鶯の母親によって引き裂かれたことを張珙が嘆き、
琴を弾きつつ、心慰めている場面です。
その琴の音を鶯鶯が部屋の外で聞いています。
張珙が弾いているのは「鳳求凰」という曲です。
興味のある方は、こちらからどうぞ!
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連環画は、絵本のような、
でも絵本よりは対象年齢が広い、中国の本です。
今回紹介したものは、一般的なものよりも豪華な愛蔵版からです。
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「鳳求凰」... 鳳は凰を求む...
鳳凰は雌雄一対の鳥の名前です。鳳は雄、凰は雌です。
この曲を作った司馬相如が鳳なら、凰は卓文君です。
この二人にも素敵なお話があります。
またの機会に彼らについてはご紹介します。
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上で紹介した「鳳求凰」の演奏は、
YouTubeにいくつか上がっていた中から選びました。
勝手に応援している先輩の演奏でご紹介できないのが残念です。
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鳳求凰‧琴歌
有一美人兮,見之不忘。
一日不見兮,思之如狂。
鳳飛翱翔兮,四海求凰。
無奈佳人兮,不在東牆。
將琴代語兮,聊寫衷腸。
何日見許兮,慰我彷徨。
願言配德兮,攜手相將。
不得於飛兮,使我淪亡。
鳳兮鳳兮歸故鄉,遨遊四海求其凰。
時未遇兮無所將,何悟今兮升斯堂!
有豔淑女在閨房,室邇人遐毒我腸。
何緣交頸爲鴛鴦,胡頡頏兮共翱翔!
凰兮凰兮從我棲,得託孳尾永爲妃。
交情通意心和諧,中夜相從知者誰?
雙翼俱起翻高飛,無感我思使餘悲。